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Contents
絶対に知っていてほしい、横糸のこと
縦糸について(復習)
縦糸については、以前記事にしているので、こちらでは詳しくはお話しません。
今日は主に横糸についてお話していきます(^-^)
でも、まずは簡単な復習から。
- 縦糸…教師と子どもの上下関係づくり(厳しさ)
- 横糸…教師と子どもや、子どもと子どものフラットな関係づくり(心の通じ合い)
のことでした。
初任者教員は、子どもと仲良くなることは比較的得意なんです。
でも、仲良くなりすぎると、“友達”になってしまいます。“友達”になるのはよくありません。
なぜなら、“教師”が指示を出すか、“友達”が指示を出すかでは、従い方が全く違うからです。みなさんはあくまで“教師”として、学級を経営し、子どもに指示を出す必要があります。
“友達教師”になってしまうと、「友達なのになんで上から指示するんだよ」と不満を抱いて指示に従わない子どもが出てきます。そしてそれを見て「先生は学級を統率できない」ともやもやする子どもが出てきてしまいます。
\縦糸について詳しく書いている記事はこちら/
https://hiyokkonote.com/goal/
\友達教師について詳しく書いている記事はこちら/

横糸の大切さ📕
4月はたしかに、縦糸(厳しさ)がとっっっっっても大切です。でも、厳しさばかりではいけません。

好きな先生の教科は好きだけど、嫌いな先生の教科は嫌い…
好きな先生の授業は真面目に受けようという気持ちが湧いてくるけれど、嫌いな先生だと湧かない…
そんな経験をした人もいるかと思います。
「この先生、好きだな」という気持ちと、態度(授業態度や生活態度)は密接に関係しています。
だからこそ、4月は縦糸をはる大切な時期ですが、横糸のことも忘れてはいけないのです。
横糸をはるには
初任者教員は、縦糸のことを念頭に置きながら、最初の1週間で「この先生、楽しい人だな」「この1年間、楽しくなりそうだな」と子どもに思ってもらうようにするといいです。
そのために、4月最初はちょっとしたゲームを取り入れます。また、朝休み、中休み、お昼休みのどこかでは、子どもと一緒に遊ぶようにしましょう。
<ゲームはやりすぎないように!>
ゲームがあまりに多いと横糸をはりすぎた状態になってしまいます。
基本的にはやらないといけないこと(説明や授業)重視です!
- 1〜5日のどこかで1時間だけゲーム大会をする
- あとは時間が余ったらちょっとしたゲームを取り入れる(1日1回程度でOK)。
- ただし1〜5日の間で、ゲームなしの日も1日は設ける
…と意識するといいですよ。
子どもと休み時間に遊ぶために
「ここで宿題のチェックをして、ここで子どもと遊ぶ」というルールを自分の中で持っておくといいです。
例えばこのように感じに…↓
朝休み | 教師は早く学校へ行き、子どもが漢字ノートを提出すると同時にチェック・丸つけをする |
読書タイム | 連絡帳に目を通す(チェックする) |
中休み | 係の子どもに学習カードに印鑑を押してもらう |
昼休み | 子どもと遊ぶ |
こちらは朝のしたく①の方法を元に考えたものです。
\朝のしたく(宿題提出のルールとか)についての記事はこちら!/

ポイント
- 初任者教員は、横糸ばかりはりがち。だから、縦糸を意識しよう
- でも、横糸をはらないのは、それはそれで問題。4月最初は、時間が余ったらちょっとしたゲームを取り入れるようにしよう。やりすぎには注意
- 朝休み、中休み、昼休みのどこか1箇所でいいから、子どもと遊ぼう。これは、4月最初以降も続けよう
学級で超簡単にできるゲーム、調べてまとめました。選んだ基準はこちら
先程“絶対に知っていてほしいこと”の“横糸をはるには”の部分で、「4月最初はちょっとしたゲームを取り入れるといい」とお話しました。
これから紹介するゲームは、
- 全員が簡単に理解でき、簡単に行動でき、楽しいもの
こちゃ面白そうなゲームはたくさんあるけど、全員ができるかはまた別の話。学級には、例えば知的な発達に遅れが見られる子どもがいたり、いろいろな子どもがいるからね!ベテラン教員4月の最初の時期はどんな特性を持った子どもがいるかまだわからないから、単純なものがいいよ
- “関わり”が多いもの
- 安全なもの
- 準備がほとんど必要ないもの。あっても超簡単!
- 時間配分を教員が管理しやすいもの
…を基準に選んでいます。
所要時間1〜5分でできるゲーム
背中で自己紹介(隣の人と)
「全員起立。◯◯側を向きましょう」
「今から、“よーい、はじめ”と言ったら、右側の席の人は、左側の人の背中に自分の名前を指でなぞって書きます」
「左側の席の人は、名前を当てます」
「名前が当たったら、役割をチェンジします」
「お互いの名前がわかったら、椅子に座ってください。それではいきますよ…」
(EDUPEDIA,『授業はじめのアイスブレイク集-絶対に盛り上がる20選-』)
タコとタイ(隣の人と)
「机がくっついている隣の人と向かい合います」
「右側の人手を上げて!隣の人に向かって、小さく前にならえ!」
「左側の人手を上げて!小さく前にならえをした手の間に、片方手を入れてください」
「今から先生が、タコと言ったら右側の人は相手の手をパチンとはさみます。左側の人は挟まれないように逃げてください。いいですか、タコのときだけ挟むんですよ…」
「タタタタタタ…タイ!」
「タタタタタタタタタタ…たこ焼き!」
「タ…タコ!」
じゃんけんシット(隣の人、前後の人と)
“「全員起立!隣同士向かい合います」
「今から何回もじゃんけんをします。ただし、普通のじゃんけんではありません。負けた人には過酷なお仕置きが待っています」
「気をつけの状態でじゃんけんをして、負けた人は少しずつ膝を曲げていきます。そして,最後にしゃがんだ状態になったり、転んでしまったりした人の負けです」(前で例を示しながらやると、よりわかりやすくなる)
「じゃんけんに勝ったときも、膝を伸ばすことはできません。膝を曲げる具合は、その人のさじ加減なので、最初初から曲げすぎないようにしてくださいね」
「さぁ、最後まで生き残るのはどちらか!では、よーいスタート!」”
“こういうときは、教師は「勝った人?負けた人?」と聞くのではなく、「楽しくやれた人?」と聞けると、全員が笑顔で終えることができます。子ども達自身があたたかい雰囲気になったと、実感させてあげるのが教師の大切な役目です。”
\こちらの本を参考にしています/
(赤坂真二,『クラスを最高の雰囲気にする!目的別学級&授業アイスブレイク50たった5分でアクティブ・ラーニングを盛り上げる!』(pp.20-21),明治図書,2017年)
キャッチ(隣の人、班等のグループ、全員)
「班で円になります」
「右手は人差し指を出します。左手は輪を作ってください」
「右手人差し指は、右隣の人の左手の輪の中に入れます」
「先生がキャッチ!と言ったら、左手をぎゅっと握ってつかまえます。同時に、自分の右手人差し指はつかまらないように逃げますよ」
「キャキャキャ…キャット!」
「キャキャキャキャ…キャッチ!」
(教育技術,『5分で児童と打ち解ける!クラスで使えるアイスブレイク8選』)
落としちゃだめよ(全員で)
「全員起立。全員◯◯の教科書を頭の上に乗せます」
「今から先生がみなさんに“命令”します。みなさんはその教科書を落とさないよう、命令に従います。教科書を落とした人は、椅子に座りましょう。座った人は邪魔をしないように。ではいきますよ!」
「全員、その場で一回転しましょう」
「全員、その場で足踏み!…ストップ」
「左足を上げて」
「左足を上げたまま、そのまま一回転!」
「気をつけ」
「右足を上げて」
「右足を上げたまま、座りましょう」
最後まで残った子には、拍手を贈ります。
(応援の空中学校教育の今と未来を考えるブログ『中学生でもできる学級レクレーション、ゲーム、遊びin教室)
命令ゲーム(全員で)
「今から先生は命令をします」
「ただし、ルールがあります。“命令”と言われたときだけ、命令に従います」
「“命令”と言われなかったときは、命令に従ってはいけません」
「それでは、いきますよ…起立!」
「命令って言ってないよ!」
「命令、起立!」
「命令、じゃがめ」
「命令、立って」
「後ろ向いて」
「命令、左手を上げて」
「左手を下げろ」
(子どもの遊びポータルサイトミックスじゅーちゅ,『命令ゲーム』)
所要時間10分〜でできるゲーム
サイレントシーズン(全員で)
「今から、先生が”よーい、スタート”の合図を出します」
「出したら、みんなは一言も喋らず、黙って、ジェスチャーだけで好きな季節を伝えあいます」
「季節は春、夏、秋、冬の4つしかないので、4つのかたまりしかできないはずですね」
「それでは、好きな季節を1つ決めて、頭に浮かべてください」
「制限時間は2分です。いきますよ…」
—2分経過—
「それでは、答え合わせをします。せーので何の季節のグループなのか、言ってくださいね」
「それでは、ここのグループは何の季節のグループですか。せーの…」
サイレントバースデー(全員で)
「今から、先生が“よーい、スタート”の合図を出します」
「出したら、みんなは一言も喋らず、黙って、ジェスチャーだけで誕生日を伝え合います」
「こちら側が1月1日、そしてあちら側が12月31日になるように、誕生日順になるように並んでもらいます」
「制限時間は2分です。いきますよ」
時間がきたら、1月1日側から順番に答えを発表していってもらいます。
一族ゲーム(全員で)
- 「今から、自由に動きます。目が合った人と名字だけ自己紹介します。」
例:田中「田中です」鈴木「鈴木です」 - 「自己紹介をしたら、じゃんけんをします」
例:田中さんが勝つ - 「負けた人は、勝った人の名字を名乗っていきます」
例:鈴木「田中です」 - 「時間は10分、さて何さんが一番多くなっているかな!?ではよーい、はじめ!」
(かわうそ教育ブログ,『学級開きのときに使えるレク・ゲーム担任1年目の先生にオススメ』)
バラバラなぞなぞゲーム(全員で※準備物あり)
準備するもの
- なぞなぞを書いた紙を4〜5枚準備⇨学級の人数分ハサミでバラバラにする。
※なるべく同じ人数分ずつバラバラにします
「みんな、一人1枚紙を持っていますね。その紙、実は友達と合わせると1枚のクイズが浮かび上がるんです」
「今からみなさんには、同じなぞなぞのパーツを持った子を探し回ってもらいます」
「全員みつかったら、なぞなぞを解き、答えを先生に言いにきてください」
「一番に全員そろって、正解を言えたチームが勝ちです。時間は15分。それではいきますよ。よーい、スタート!」
(ネコ好きな学校の先生の日常,『バラバラなぞなぞゲーム!学級開きのアイスブレイクに最適!』)
ちぎり選手権(全員で)
準備するもの
- いらないA4の紙を学級の人数分(職員室に大量にあると思います。プリントされている内容に注意して!)
「全員、紙は持っていますか」
「今から、先生の“よーい、スタート”の合図を出します。出したら、みんなは途中で破けないように、できるだけ長くなるように紙をやぶきます」
「一番長く破けた人が優勝です。時間は1分間です。それではいきますよ…よーい、スタート!」
—1分経過—
「ストップ!」
「それでは、誰が長かったかを比べていきます」
「隣の人と紙を比べてください。隣の人に勝った人は立ちます」
「立っている人で近くの人とペアになります。さらに勝った人は立ちます。負けた人は座ります」
(応援の空中学校教育の今と未来を考えるブログ『中学生でもできる学級レクレーション、ゲーム、遊びin教室)
帰りの会の後のじゃんけんシリーズ
帰りの会は、あまり時間をかけないことが大切です。
さようならをした後、じゃんけんをするくらいなら時間はかかりません。
ちょっとした工夫ですが、楽しい気持ちになって学校から帰ることができるので、オススメです。
勝つまで帰れないじゃんけん
「先生とじゃんけんをして、勝った人から帰ってよーし!」
たったこれだけ。だけどけっこう盛り上がります。
先生は子どもが教室からいなくなるまで、ずっとじゃんけんをします。
「じゃんけんぽん!勝った人、おめでとう!」
「はい2回戦!じゃんけんぽん!」
「あらら?がんばれ!じゃんけんぽん!」
おみくじじゃんけん
「勝ったら大吉、あいこは中吉、負けたら小吉!さぁ今日の運命はどうかな!?じゃんけんぽん!」
こちらはたまーに入れると盛り上がります(毎日のように続くと大吉中吉小吉、どうでもよくなってきてしまいます)。
先生に勝たないと(あいこにならないと・負けないと)いけないじゃんけん
「先生は優しいので、後出しOKにします。“じゃんけんぽんぽん”のリズムで先生とじゃんけんをします。先生に必ず勝ってくださいね」
これは簡単。慣れたら、「先生に負けないといけないじゃんけん」に変えます。負けないといけないじゃんけんは、けっこう難しい。
参考文献
- EDUPEDIA,『授業はじめのアイスブレイク集-絶対に盛り上がる20選-』,https://edupedia.jp/article/58e374bdfa57e2282a83ce37,2020.4.17
- 教育技術,『5分で児童と打ち解ける!クラスで使えるアイスブレイク8選』,https://kyoiku.sho.jp/1262/#i-4,2020.4.17
- 応援の空中学校教育の今と未来を考えるブログ『中学生でもできる学級レクレーション、ゲーム、遊びin教室,https://sensei-awesome.com/2014/03/14/recreation/#i-3,2020.4.17
- 子どもの遊びポータルサイトミックスじゅーちゅ,『命令ゲーム』,https://45mix.net/meirei-ge-mu/,2020.4.17
- かわうそ教育ブログ,『学級開きのときに使えるレク・ゲーム担任1年目の先生にオススメ』,https://yoshi32blog.hatenadiary.jp/entry/2020/02/17/061112,2020.4.17
- ネコ好きな学校の先生の日常,『バラバラなぞなぞゲーム!学級開きのアイスブレイクに最適!』,https://kuronekoneko.com/barabaranazonazo/,2020.4.17
- 応援の空中学校教育の今と未来を考えるブログ『中学生でもできる学級レクレーション、ゲーム、遊びin教室,https://sensei-awesome.com/2014/03/14/recreation/#i-16,2020.4.17