未分類

4月最初の1週間が不安な人へ。先輩教員、学級開きどうしてる?

こんにちは、こちゃ(@cocha51)です!

これを読んでいるあなたは、先生生活が始まるのを楽しみに感じていますか?

私は楽しみ半分、不安半分感じていました。

なぜ不安を感じていたかというと、「大学で学級経営の基本的な知識や技術について勉強したぞ!」と思えなかったからです…。

かといって、学校に入ってからの研修が充実しているイメージもなく。

こちゃ
こちゃ
こんな状態で約30人の担任、やっていけるんだろうか…

…と責任を重く感じて、先生になる前日に涙を流しました。

同じように先生生活に対して不安に感じている人は多いです。

特に3月末になるとTwitterには「学級開き、不安しかない」といった内容を呟く学生さんたち(新年度新しく先生になる人)がちょこちょこ見られます。

この不安を少しでも解消するために、2021年3月5日(金)のひよっこカフェで先輩先生に学級開きについて相談しました。

先輩先生は学級開きでどのような内容を話して、どのような工夫をしているのかを知ることができました。

今回は、その先輩先生方が話してくださった内容をまとめたものです。

学級開きは、基本的に抑えるポイントは変わらない

今回、先輩先生方には低学年・中学年・高学年別に答えていただくようお願いしました。

・・・が!お話を聞いていくと、学級開きには共通したポイントがあることがわかりました。

そのポイントがこちらです。▼▼▼

  • 自己紹介や帰りのじゃんけんなどで「これから1年間楽しいんだな」と思えるような工夫をする
  • 「絶対に許さないこと」を伝える

先輩先生の中には、

先輩先生
先輩先生
学級開きでは、学年によって伝えることはそんなに変わらないと思うよ

と話す先生もいました。

つまり、共通したポイントを踏まえることが大切なわけですね!

これから先、低・中・高学年別にまとめていますが、あまり学年に拘らず、自分が使いたいと思った技術をご自身にアレンジしてお使いください。

学級開きの前の事前準備、何していますか?

学級開きの前の事前準備のことからお話してくださりました!

黒板のメッセージを書いています!

黒板のメッセージについては、ちょっとした絵と、メッセージを描くようにしています。

そうすると、子どもが親近感を持ってくれますよ。

紙にメッセージを書いています!

黒板にメッセージを書くのが苦手な人は、パソコンでメッセージを書いて、子ども1人ひとりの机に貼っておくようにします。

紙には名前や趣味、勤務地との関わりを書いています(学生時代に来たことがありました・全然知らないところなので…・部活で試合に来たくらいのところでした、など)。

その紙に連絡帳に貼って帰ってもらうとお家の人へのメッセージにもなりますよ。

こちゃ
こちゃ
メッセージは、学年で揃える場合があるよ!書く前に学年主任の先生にどうするかひとこと聞くことをオススメするよ!

低学年の学級開き

最初に子どもと出会った瞬間は、自分の印象を持ってもらうのに最も大切な瞬間です。

なので、学級開きは少し身構えて準備していました。

「この1年間でしたいこと」を取り入れた自己紹介をしてもらいます

話す内容は、全員が「これから1年間楽しいんだな」と思えるような前向きな話をします。

例えば全員に「この1年間でしたいこと」を取り入れた自己紹介をしてもらいます。

子どもが「この1年間で自分はこういうことを学校生活で成し遂げるんだ。頑張るんだ!」ということを意識できるようにしていました。

内容は、「クラス全員で鬼ごっこする」といった遊びの内容でもいいですし、「九九を頑張る」とか勉強的な内容でもいいです。

それをクラス全員分出して、1年間で全部達成していくようにしていました。

 

また、別れるときは次の日会うのが楽しみになるような工夫をしていました。

特にその日の終わりと次の日の始まりが連結できるようなことを意識していました。

例えば、クイズを出題して次の日の朝に答えを言うようなことです。

こちゃ
こちゃ
帰りに楽しい気持ちで帰ることができて、次の日学校へ行くのも楽しみになって、いいですね!学校が好きになるきっかけづくりとしても素敵だな…

全員で「いじめは許されないものだ」という共通認識を持ちます

前向きな話の後、静かな瞬間をつくります。

先生だけが静かになるのではなく、学級全体が落ち着くようにします。

そしてそこで「いじめはどうしても許されないものだ」ということを話していました。

「いじめは自分としても許せないし、もしクラスで起こったらクラスみんなで解決していこう」という目標確認を行っています。

ルールを守ることに付加価値をつけて伝えます

あとはどの学年にも共通していると思うのですが、学校全体のルール確認があると思います。

これは学校や学年の状況によっても変わるので、初任の先生は学年主任の先生に聞いておくといいです。

このルール確認では、「〜だから〜してはいけない」というネガティブなルールの守り方というよりは、「このルールを守ることでこのクラスやこの学級がこうよくなる」というような前向きな方向に結びつけるようにします!

特に2年生だと、1年生に教えれる機会が生まれます。

こういうところで自分がルールを守ることに付加価値をつけて伝えるといいですね。

そういうふうにして、みんながルールを守って安全に過ごす意味を確認していきます。

中学年の学級開き

第一印象は大切なので、話し方を気をつけています。

自信がなくてもハッタリをかますイメージで、ハキハキ話しています!

まずは自己紹介です

子どもたちとはじめて会ったときには、自己紹介をします。

名前や趣味といったことを話しながら、子どもたちにも投げかけていきます。

「先生はサッカー好きなんだけど、何かスポーツやってる?」とかですね。

あとは自己紹介をするのを子どもたちにもお願いして、「名前と最近ハマっていること」を話してもらいます。

自己紹介の次は、「先生はこの学校に来るのははじめてで、わからないこともあるので助けてくださいね」ということを伝えています。

あとは「お互いにお互いのことをわからないので、少しずつ慣れていきましょう」という話をしています。

絶対に許さないことを3つ話します

毎年伝えているのは、「嘘をつかないこと」「友達を傷つけないこと(心身共に)」「サボらないこと」です。

「怪我をさせてしまったときは、目に見える傷だから薬もあるし治せる。場合によっては治せないこともあるけどね。でも、心の傷は見えないよね。薬もないよね。元に戻らないんだよ。」という話をします。

一緒に、紙をグシャグシャにして広げます。

そうすると同じ大きさには戻りますが、シワシワになります。

「心の傷って、元に戻ったように見えて戻らないんだよ」と伝えます。

 

「サボる」については、サボるというか自分をごまかしてしまうと、勉強も友達との関係性もマイナスになるところがあると思うので伝えています。

個人的には、子どもがサボっているのを見守っていった先で、子ども自身が「これじゃまずいかもしれない」と思えたところから成長がはじまると思っています。

でも楽な方へ行ってしまう子ども、多いんですよね。

こちゃ
こちゃ
気持ち、わかるなぁ…(^^;)

答えも見ずに丸をつけてしまうとかですね。

そういうのを見逃すわけにはいかないので、学習面を見るようにしています。

初任の先生に注意してほしいのが、「絶対に許さないこと」は先生も守れることにするということです。

理由は、詳しくはこちらに書いています。▼▼▼

始業式当日のお仕事②学級開きで子どもに話すこと
📕学級開きで子どもへ何を話せば良い?『先生から子どもへ』話す内容は、自己紹介、学級への想いを語る、絶対に許さないことを伝える…の3つです。...

帰りはじゃんけんをします

帰るときに笑顔になれるといいと思うので、じゃんけんをします。

すごく盛り上がります。

こちゃ
こちゃ
私もやっていました!盛り上がりました!

あとは教室を出るところに先生が立って、ハイタッチやグータッチをするというのもいいですよ。

 

ちなみに、じゃんけんは初日以降も続けています。

ずっと同じじゃんけんだと飽きてしまうかもしれないので、先生と負けた人から帰ったり、あいこになった人から帰ったり、2回連続で勝った人から帰ったり…工夫をしていきます。

高学年の学級開き

高学年になると、大人の会話ができます。なので、他の大人と話すようなことをやりながら話します。

自分に対するイメージを聞くところからスタートします

まず、「自分に対してどんなイメージを持っていますか?」ということを聞いていきます。

「怖い」と言われたら、「確かに、注意はしますし叱ります」という話をします。

そこでもう「これだけは許さない。叱ります」という内容をはっきりします。

 

具体的には、「危ない」「ずるい」「下品」「迷惑なこと」は注意して叱りまと話します。

さらに「人権や命に関わること」については本気で強く叱ることを強めに伝えます。

それ以外のことは、基本的には楽しいことが好きなので、楽しいことをたくさんしましょうと話します。

 

「面白そう」というイメージを言われたときは、「面白いことが大好きだよ」という話をします。

「マンガ・ゲーム・アニメ・音楽もいろいろな好きなので、たくさん教えてください」ということを言って、ちょっと楽しそうだなという雰囲気を出します。

 

それから、「自律した人になってください(自分で考えて行動できるようになってください・自分の行動を誰かのせいにしない。自分の責任にして行動してください)」と話しています。

また、「5年生なんだから・6年生なんだから」ということは言わないようにしています。

こちゃ
こちゃ
「5年生なんだから」、か…確かに言われたら嫌かもしれないなぁ。母から「お姉ちゃんなんだから」って言われたときのもやもやを思い出す。
先輩先生
先輩先生
低学年は「お兄さん・お姉さんになるんだからしっかりしなきゃ!」と思うけど、高学年はまた扱いが違うというか。そこが難しいよね。それに、「5年生なんだからこうしないといけない」って、理由として少し変だなと思うんだ。

初日の宿題は、自己紹介のクイズを作ってきてもらいます

初日の宿題は、自己紹介のクイズを作ってきてもらいます。

学級開き後の1週間の動き

各学校の流れを把握しておきます

1週間かけて何をするかというと、各学校によって流れがあります。

クラス写真を撮るとか、めあてを決めるとか、係活動を決めるとかがあります。

先に確認しておくといいかと思います。

毎日全員とお話します

学級開きが終わってからの1週間は、「毎日全員とお話する」ことを目標にしていました。

1週間経った後に全員の名前を覚えていないのは、あまり良くないと思うので…。

全員と喋って、全員の名前と顔とキャラクターを把握するように意識していました。

お楽しみ会をします

あとは、お楽しみ会ということでドッジボールとかケイドロをやってみると、全体の中で誰がどんなポジションで動いているかが確認できます。

機会があればやってみるといいかと思います。

名前を覚えます!!!

とにかく話をします。話すことで、「〜について話した〜さんだ」とわかるようになるからです。

新年度入って2〜3週間後に授業参観があるので、そのときまでには名前を覚えましょう。

名前を読んでもらえると子どもたちも距離を近づけてくれますよ。

 

名前を覚えるのが苦手な人は、ネームプレートを準備して名前の磁石を教卓側から見えるところに貼らせるようにします。

そうすると当てるときに名前が見えるのでいいですよ。

委員会活動を決めます(高学年のみ)

一週間は、学校によっていろいろ決めないといけないことが出てきます。

特に高学年は、委員会活動を決めないといけません。

決め事をするときは、その場の仕切りを先生がします。

こういうとき、先生がしっかり仕切っているかを高学年は見ています。

特に女子児童は公平さをすごく見ています。

なので、公平・公正に決めることを意識していきます。

こちゃ
こちゃ
な、なんだかどきどきするなぁ…。委員会、しっかり仕切れるようポイントを教えていただきたいです!

委員会については、まずは学年で各委員会の人数を確認します。

「○委員会は△人」というのがあるんですね。

あとは男女いないと困る委員会もあるので、それを確認します。

 

実際委員会を決めるときには、委員会名とそれぞれ必要な人数を書き出します。

そして、第一希望でネームプレートを貼ってみます。

貼ってみて人数がオーバーしたときには、どうやって決めるか子どもに聞きます。

そうすると、「じゃんけん」「話し合い」「この委員会で頑張りたいことを言って決める」といったことが出てきます。その辺りで決めていきます。

このとき、第一希望で漏れた子どもが第二希望で違う委員会へ行くことが多いのですが、この子どもたちを認めて褒めていきます。

「第一希望じゃなかったけど、ここに行くことになったから、ここでできることを見つけて頑張ってほしいです。ただ、動いていってくれたことがありがたいです」と伝えます。

ついサボってしまう子どもへの対応は、巻き込むこと!

先生は、サボらない人が多いです。

でも子どもはいろいろな子がいるので、サボってしまう子どももいます。

そういう子どもに対して、「なんでこの子たちこうなんだろう。なんでこの子たちしっかりできないんだろう」というギャップに陥ると、めちゃめちゃ苦しくなるんですね。

こちゃ
こちゃ
わー…それ、私です。ギャップに陥っていました…

子どもはサボるものです!だから、サボりまくる子はどうやったらやるかを考える方がいいです。

頑張る理由を作るというか。

頑張りたくなるような空間・システムを作ることを頑張るんですね。

その方が苦しくないですよ!

キーワードは「ブームを作る」

具体的には、「ブームを作る」がキーワードなのかなと思っています。

例えば、長縄の8の字とびの指導を例に挙げます。

8の字とびをやると、記録を更新するごとに叫び声のような喜び方をするんです。

まずは「こういうのは人生にはそう何回もないから、貴重なことだよ。明日から一緒にやってみよう」と声をかけます。価値づけをするんです。

そしたら最初に一緒にやってくれるのは5人くらいなんですね。でも、その5人と先生とでめちゃめちゃ楽しくやるんです。

めちゃめちゃ楽しくやると、次の休み時間1人増えます(笑)

朝、中休み、昼休みもオリジナルメンバーで盛り上がっていると、1人ずつ来るんです。

 

つまり、最初は「縄跳びなんて楽しくない。消しゴムでゲームする方が楽しい」という声が圧倒的に多いのですが、最終的に1人ずつきて、全員を巻き込んでいくんです。

これは力尽くでやらせているわけでもなく、全員が自分で近づいてきてやっていることなので、集団としてはめちゃくちゃ強いです。

そうなると、縄跳びめちゃめちゃ飛ぶんですね。

指導はしないが、めちゃくちゃ楽しくする、そんなイメージです。

先輩先生
先輩先生
価値付が大切なんです。「これがいいことなんだ」とか「これが楽しいことなんだ」と価値をつけるために、めちゃめちゃ楽しくやるんですよ

これを宿題にも反映していきます。

ポイントはあまり焦らないこと。「最終的によくなればいい」というイメージでやっていきます。

宿題は、間違えることの意味を大切にしていくといい

宿題は、3年生になると突然「自分でやってみなさい」となるところがあります。

急に自分でやると、時間がかかるので答えを見ずに全部丸にしてしまうんですよね。

これは、直す意味がわかっていないからです。

もっと具体的に言うと、間違いを大切にしないと力が伸びないという経験がないからですね。

宿題を「やらされている」とそういう風になってきてしまいます。

あとは根気強くやらないといけないですね。

 

できることなら、2年生のスレていないうちに丸つけのつけ方を保護者も巻き込んでやっていくといいです。

高学年になると癖が抜けなくなってしまうので、早めがいいですよ!

まとめ

私が初任のときは、「学級開きでは子どもにこの先生は楽しい人という印象を強く持ってもらわないといけない」と思い込んでいました。

でも、こうやって先輩先生方のお話を聞いてみると…どうでしょうか。

子どもの自己紹介をちょっと楽しく工夫したり、じゃんけんで帰ったり。

「自分でできる範囲内でいいんだな」と思いませんか?

「楽しい人」と聞くと、「ザ・面白い先生!」を思い浮かべがちですが、あなたなりでいいんですね。

まずは子どもに「楽しい工夫をしようとしてくれているな」と少しでも伝われば合格…と、肩の力を抜いていきましょう(^-^)

 

どれも素敵な実践ばかりなので真似したくなりますが、あれもこれも取り入れていっぱいいっぱいにならないように注意しましょう!

今回まとめた実践も、1人の実践ではなく3人の実践をまとめて書いているものです。

「やった方がいい」に目を奪われすぎて、「やるべきこと」がわからなくならないようにしたいですね。

きつくならないポイントは、「やるべきことを最小限に」です。

こちゃ
こちゃ
余裕が出てから、やった方がいいことには取り組んでいくといいよ!